30日の命

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「…申し上げにくいのですが、 お子さんはあと30日しか生きることができません。」 「えっ…?」 私は頭が真っ白になった。 嘘だ…嘘だ…信じたくない。 お父さんとお母さんとあと30日しか会えないなんて…。 私は葉桜優衣。 3歳の頃からずっと病院にいる。 ずっとずっと病気に耐え、戦ってきた。 学校の私の席はずっと空席のまま。 クラスメイトに会ったこともない。 そしてこの春、中学生(の年齢)になる。 そして、今日。 医者から告げられた余命の言葉。 私の親は泣いていた。 私は泣くのを堪えていた。 泣いたらもっと心配しちゃうでしょ? だから、頑張って泣いてるところ見せないようにしてる。 「1時間後、またきますね」 そう言い、医者は出て行った。 重い空気が流れる病室。 そんな中、お父さんが口を開いた。 「優衣は何がしたい?」 私…のしたいこと… うーん… 「…私はね」 「学校に行きたい」
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