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彼は交通事故に遭っていた。
現場には、割れた卵が散らばっていたらしい。
私は病院に駆けつけた。
彼は意識不明の重体だった。
私の誕生日を祝おうとしたために、彼はこんな目に遭ってしまった……
私は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
彼の家族にも顔向けできない。
それでも、私は毎日、病室に通い続けた。
彼は、いつまで待っても目を覚まさなかった。
頭を強く打っていたのだった。
このままずっと、目を覚まさなかったらどうしよう……
悔やんでも悔やみきれない。
こうして、目を覚まさない彼の病室に通う日々が半年以上も続いた。
もはや、回復は見込めないのかも知れない。
それでも、私は一縷の望みにかけていた。
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