回帰と再会

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「ネシェリの巫女であるそなたの死後、この国の有様は酷いものだった」  ガブリエラの巫女とされた私の遺体が、あの洞窟に葬られた後。  ほどなくして、アメリアは聖女として洗礼を受けたという。  多くの人々に愛されていたアメリアが聖女となったことで、国中は熱狂。  多大なる祝福を受けながら、ルベルト殿下とアメリアの結婚式が執り行われた。  誰もがこの国の安泰と、更なる繁栄を確信していた。  ただ一人、真実を知るアメリアを除いて。 「ガブリエラの封印は元より徐々に薄れていたが、あの巫女が皇后となったと同時に、一気に加速した。ガブリエラの魔力はあの巫女に吸収されていった。そのたびにあの女の魅了に惑わされ、傀儡(くぐつ)となる者が増えていった。ガブリエラは強欲と快楽の権化だ。あの巫女の欲を満たすため、重税を課された人々が細り、土地は痩せた。度重なる争いによって数多の大地が穢れ、精霊族も、多くがその存在を失った」 「……精霊族が好むのは、豊かで清らかな自然。荒廃した地では、生きられないから?」
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