バナナくんの夢〜その運命〜

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ここは、フルーツ王国 可愛くて優しいフルーツ達は、今日も元気に楽しく暮らしています。 おやおや? そんなフルーツ王国なのに、泣き声が聞こえてきますよ? 学校の方からです。 「やーい、やーい、弱虫バナナー!」 「泣き虫バナナー!」 「ぐすん、ぐすん…。」 なんとバナナくんがいじめられてるではありませんか。 誰か助けてあげないと! あ、ブドウ先生が来てくれた! 「こら、アナタ達何してるの!」 「やっべ、ブドウ先生だ!」 「あのつぶつぶにやられたらおしまいだ、逃げろ!」 いじめっ子達はすぐに逃げていきました。 良かったね、バナナくん。 「全くあの子達ったら…来年高校生なのに何考えてるのかしら。大丈夫バナナくん?」 こけてしまって立てなくなったバナナくんに手を差し伸べるブドウ先生、とっても優しいですね。 「…ぐすん。」 立ち上がったバナナくん、まだまだ元気がありません。 「泣いてちゃダメ、男の子でしょ?」 「…男の子でも泣きたいときだってあるよ。」 「…そうね。」 「先生、僕、あいつらを見返してやりたい。……僕、ケーキになる。ケーキになってあいつらを見返してやるんだ!」 ブドウ先生はびっくりしてしまいました。 なぜならケーキになるのはとても難しいことだからです。 「うーん、と…。今のバナナくんの偏差値だとちょっときついよ?まず志望校のレベル上げないと。」 「頑張る。」 「頑張れる?」 「うん。」 「ホントに?」 「だって男の子だもん。」 「…よーし、じゃあ先生も全力でサポートする!一緒に頑張るわよ、バナナくん!」 こうして、バナナくんはとっても頑張ったのです。
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