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「あははは……くすぐったいっ……いきなりそんなとこ揉まないでっ。いちおう贅肉気にしてんだから……あ。背中痒いからついでに掻いて?」
「せ、背中……って、どこっ?」
思わず目の前でフワンフワンするデモちゃんの身体を凝視した。
「もうっ、失礼ねっ!前も後ろも見てわかんないとかっ!セクハラで訴えるからね!」
「え、えええー……」
霊体をいいことに全裸で過ごしてる人にセクハラ指摘されても……なんて言ったら余計ややこしくなるのでやめた。
「……じゃ、なくて!」
デモちゃんはガチの説教モードに入った。
「アタイら世界をまたにかける貴族令嬢御用達高級品行商人こと、カンターヴィア&アレグレッテ商会の社是は何?唱えてごらんっ!」
「ええっと……『仕入れます、ご入用ならばどこまでも』……」「違う」
デモちゃんは首をぶんぶんと横に振った(ビーズみたいな可愛い目鼻はついているものの、ボンキュッボンはおろか、前後の区別も曖昧な紐状のデモちゃんのどこからが首かなんて聞かないで欲しい)
「じゃあ、『お客様は女神様』……?」
「違ーーーーーう!それは商会の『表十条』!裏稼業の『裏十条』の方よッ!」
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