case1 公妃様は転生ヒロイン?

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 怒りで放電するエクトプラズムからハイテンションにパワハラされつつ、荷馬車は牧歌的な風景の街道をゆく。ドナ○ナ〜♪ 「あ。『一つ、私達は悪徳令嬢御用達商会である』」 「そうっ!続けて」 「『一つ、私達の目的はネイティヴ、転生の別なく清く美しくエゲツなく悪を行う、正統派悪徳令嬢を育む事である』」 「よっ!ごもっとも!」 「『一つ、世界の均衡を守るため、この世の破壊を防ぐため、悪役令嬢は無くてはならない必要悪である』ーーねえ、デモちゃん」「何っ?」 「コレって本当なの?普通に考えたら、正義のヒロイン&ヒーローばっかの方が、世の中うまくいくし、平和なんじゃないの?」 「あー、それ実はアタイもよくわかんないんだけど……何代も前から伝えられてることでさ。とにかく古き言い伝えはまことであるってコトで!」  そう。私達カンターヴィア&アレグレッテ商会の真の使命は、各種恋愛RPGゲーム――いわゆる乙女ゲームに欠かせない主要キャラ、悪役令嬢による悪役活動を物心両面でサポートすること――我々は選ばれしプロのモブキャラ集団なのである。
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