case2 大公子殿下は天然ス○ーカー?

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「平気ですわ。どうぞお構いなく」 「リリたそ、今日も忙しいんだよね?邪魔するつもりはないから歩きながら話そう?デモちゃんも僕の前で擬態なんかしなくていいから、楽にして?」  この無自覚天然ストーカーとは色々あって諸々握られているので下手に邪険に出来ない。デモちゃんはゆるゆる解けて浮遊体になりながら小さく舌打ちした。  私は馬車、彼は馬に乗り再び歩を進めた。大貴族らしからぬこういう庶民的な気づかいは、好ましく思えなくもないのだが。 「リリたそ、いつこっちに帰って来たの?全然知らなかった!サプライズ上手いよね!」  性格がなー……いや、精神年齢か?面倒臭いから知らせなかったんだよっ!察しろ! 「あのー……その呼び方、やめていただけませんか?レオニダス大公子殿下」 「わかった。じゃあリリア。君も僕のことレオンって読んでね?」  正統派王子様スマイルが、二日酔いの朝日ばりに目に沁みる。 「レオン様。あの……もしかしてさっき、何かお聞きになりました?」 「ん?何か話してたの?もしかして新しい悪だくみ?」  まっ……眩しい!眩し過ぎて砂になるわ!その無自覚キラキラ正統派人たらしスマイル!
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