14人が本棚に入れています
本棚に追加
ヒサシが無理に食べようとすると、
『仕方ないから、残りは私が助けて上げるわ』
ヒサシが‥‥えっ、それは‥‥? と訊こうとした瞬間、彼の頭に、ラーメンを完食する男の姿が浮かんだ。
見ると、丼の中のラーメンは消えていた。
彼が思わず自分の腹に手をやると、
『大丈夫。アンタのお腹じゃないから。はい終わり。次は裏よ』
彼が苦笑していると、彼女はさっさと立ち、ヒサシの手を引いた。
ヒサシがラーメン代を払おうとしたが、老女店主の姿は無く、奥はシーンとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!