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第0話 愛おしの、青石課長との出会い☆
「あ。すまない。大丈夫か?」
固い、男に特有のかつ、締まった胸筋にぶつかってあたしのおでこはバウンドして後ろによろめいた、手を素早く引き、あたしのぷよぷよした背に手を回し、支えてくれる紳士――の顔を見て本気で息をするのを忘れた。
真っ直ぐに伸びた鼻梁が意志の強さを感じさせ、双眸は、宝石がきらめくかのような美しさで。わぁ、黒いダイヤモンドみたいに透き通っていて綺麗……。続いて陶器のように美しき白肌に目が行き、……脱毛してるのかな、髭の剃り跡がなくって韓流アイドル顔負けの肌の美しさよ。
元はといえば、スマホを弄り倒して前を見ずに開いたドアに凸したあたしがいけなかったはずなのに。咄嗟に、女性を気遣える彼の品性に、一瞬で魅了された。
はい本日をもって横井美凛早はジェシーの推しを卒業します!! わたくしが彼の、……首からぶら下がる社員証を見る限り、彼の名は、業務委託課課長青石豹牙……どっひぇーイケメンは名前までもイケメンなのかよ。一瞬で彼の虜になる。
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