花散る君は美しい

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 あまりにもはっきりと女の声が聞こえ、僕は揺らぐ花の枝に釘付けになった。    何か、おかしなものがそこにあったわけではない。    枝先には、蜜蜂が戯れている。    枝垂れ桜の後ろでは、血を流すように椿が散っていた。    それが、彼女との出会いだ。  
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