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第３話
あいつは、８月いっぱいでショッケンをやめることになったので、遅くても８月28日の間までに後任に仕事の引き継ぎをしろと上から言われた。
けれど、あいつはのらりくらりとなまけていた。
アタシにきつい暴力をふるって大ケガを負わせた…
社内恋愛のカップルさんたちに暴力をふるった…
パワハラ・セクハラ・マタハラなど…ハラスメントザンマイを繰り返した。
それが原因で、あいつはショッケンをクビになる…
その一方で、８月８日に挙式披露宴を台無しにされてしまった義弟は、家族関係が険悪になった。
義弟は、まっすぐ家に帰らなくなった。
ところ変わって、今治城の北側の海沿いの通りにあるガソリンスタンドにて…
義弟は、同じ職場に勤務している庭瀬さん(47歳)に頼み事をした。
庭瀬さんは、ひとりぐらしをしている男性従業員さんの晩ごはんのお世話をしていた。
それを聞いた義弟は、庭瀬さんに世話してくださいと頼んだ。
この時、庭瀬さんは21歳と25歳の男性従業員さんを連れて城の南側の通りにあるマージャン店に行こうとした。
義弟は、庭瀬さんに晩ごはんのお世話をお願いした。
「庭瀬さん…」
「なんぞぉ。」
「庭瀬さん…お願いがあります…」
「お願いだと…」
「庭瀬さん…ぼくも…ご一緒したいのです…」
「ひろあき…お前、家へ帰るのじゃないのか？」
「なんで家に帰らないといかんのですか…」
「お前は、家へ帰ってごはんを食べるのだろ…お兄さんのお嫁さんが、晩ごはんを作ってお前の帰りを待っているのだよ。」
「嫂…」
「ひろあき…まっすぐ家に帰ってあげろよ…兄嫁さんは、お前が疲れて帰ってくると思って、今日の晩ごはんのサラダの中にゆでた豚肉をいつもよりたくさん入れてあげようかな…と思いながら待っていると思うよ。」
そんな時であった。
庭瀬さんのスマホに電話がかかって来た。
庭瀬さんが晩ごはんのお世話をしている別の職場に勤務している男性従業員さんが、非常事態が発生したので行けなくなった…
それを聞いた庭瀬さんは、義弟に言うた。
「ちょうどよかった…メンツがひとり減ったけど…お前、行くか？」
義弟は、庭瀬さんからの誘いにのってマージャン店へ行くことにした。
この時から、義弟は庭瀬さんたちのグループと一緒にマージャン店へ行くようになった。
大量にたばこを吸い…
大量にアルコール類を摂取して…
脂っこい丼もので晩ごはんを摂る…
義弟の身体は、少しずつ体が悪くなって行こうとした。
話は変わって…
あいつの家の親類縁者たちからきつい暴力を受けたアタシは、マクドのパートを勝手にやめたと同時に家出した。
アタシは、家出したあと西条市内のマンスリーアパートで暮らしている知人のコ（デリへル嬢）が暮らしている部屋に転がり込んだ。
アタシは、西条市朔日市のフジグラン西条の近くにあるローソンとフジグランの中にあるカルビ屋大福(焼肉屋さん)と新居浜のデリへル店の３つをかけもちで働いてお金をかせぐことにした。
一定の金額がたまったら、県外ヘ出ることにした。
ところ変わって、西条登り道のバス停付近の西条市図書館の向かい側（松山・今治・壬生川よりの方）にあるたこ焼き屋さんにて…
アタシは、たかこちゃん(34歳)と一緒にたこ焼きを食べながらお話をしていた。
「しほこちゃん…あんた、これからどうするのよ？」
「どうするって…」
「ダンナと離婚したあとのことよ。」
「アタシは、再婚なんかしないわよ…アタシは好きな人と結婚したかったのに…ダンナの両親のせいで大きらいなダンナと結婚した…アタシは、ダンナとダンナの家の親類縁者全員をのろい殺すと訣めたから、徹底的に戦うわよ!!」
「しほこちゃんが好きだった恋人さんが、もし、しほこちゃんとやり直したいと言うたらどうするの？」
「ダンコ拒否するわよ!!」
「イヤなのね。」
「アタシ…恋をすることも、結婚することも、赤ちゃんを産むことも…できない!!…女の幸せなんかいらないわよ!!」
アタシは、泣きそうな声でたかこちゃんに言うた。
たかこちゃんは、お茶をひとくちのんでからアタシに言うた。
「しほこちゃんは女の幸せはいらないのね…アタシも女の幸せなんかいらないわよ…うちも…ダンナを置き去りにして与野（さいたま市）からこっちに逃げて来たのよ…近いうちに…ダンナと離婚裁判を起こす予定よ。」
「離婚裁判…」
「アタシも…しほこちゃんと同じよ…乳房の奥にできた深い傷の中で…スズメバチが増殖しているわ…しほこちゃんもアタシも…恐ろしい女王蜂になった…」
たかこちゃんはつらい声でアタシに言うたあと、たこ焼きをつまんでもぐもぐと食べた。
８月22日の昼過ぎであった。
あいつは、８月21日頃に仕事の引き継ぎをどーにか完了させたので、デスクを整理していた。
そこへ、沼隈さんがあいつのもとにやって来た。
沼隈さんは、落胆した声であいつに言うた。
「引き継ぎはできたか!?」
「昨日で完了させました…今は…デスクを整理しています…」
「そうか…それで、行くところは決まったかね!?」
「えっ？」
「行くところは決まったかと聞いてるのだ!!」
「行くことはこれから決めるのですよ…引き継ぎを完了させることで頭がいっぱいになっていたので、そんな余裕はありませんでした!!」
「ああ…そうだった…」
沼隈さんは、あいつにこう言うた。
「やすあきさん…行くところがないのであれば、文房具屋さんはどうかなァ？」
「文房具屋さん…それはどこにあるのですか?」
「どこって…常盤町にある文房具屋さんだよ!!」
「もしかして、ショッケンのグループの文房具屋さんだと言うのでしょ…」
「そうだよ…」
「あんた、ムジュンしてるよ…」
「ムジュンしているだと!?」
「そうだよ。」
「ショッケンはやめるけど、ケーオーグループ(日本食研のグループのこと)をやめるわけじゃないのだよ!!」
「はぐいたらしいんだよボケ!!あんたはオレを小バカにしてるのか!?」
「やすあきさん!!やすあきさんが他に行くところがないのであれば、グループ内の小さなところヘ移ったらどうかと言うてるのだよ!!文房具屋さんの他にも…宅間にある漬け物製造工場（ショッケンの社長の身内が経営している工場だと思う）だってある…何だったら、製造工場に戻そうか？」
「まっぴらごめんだよ!!結局、あんたはオレに（ケーオー）グループにとどまれと言いたいのだろ!!」
「ワシはやすあきさんのフタンを軽くしてあげたいと思って、文房具屋ヘ移ったらといよんじゃ!!」
「あんたはオレにどうしてほしいと言うのだよ!?」
「どうしてほしいって…やすあきさんが幸せになってほしいんだよ!!」
「あんたのいよる幸せの意味が分からないんだよ!!」
「ワシはしほこさんとの結婚生活が楽しくなれるようにしてあげるいよんじゃ!!」
「やかましいクソバカ野郎!!オドレがいよる幸せなんかいらねーんだよボケ!!しほこと暮らせと言うのであれば、しほこを刃物でズタズタに刺してぶっ殺すからな!!」
あいつは、沼隈さんに対してよりし烈な暴言をはいた。
沼隈さんは、ものすごく悲しい表情であいつに言うた。
「私は、やすあきさんのことを見込んで育てたのだよ…やすあきさんが大学へ行きたいと言うから…働きながら学べる大学を紹介したのだよ…空いている時間は働くことができるようにと思って…製造工場に入れたのだよ…キューデンで働きたいと言うから…私は…いろんな人たちに働きかけをしたのだぞ…」
「やかましい!!オドレはあの時、何でしほこを恋人と別れさせた!?」
「やすあきさんがお嫁さんがほしいと言うから…」
「だまれ!!だまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだーーーーーーーーーまーーーーれーーーー!!…そんないらんことをしよるから、オドレの娘にムコがこんのよ…そのことに気がつけよバカ沼隈!!ダメジジイ!!…しほこと暮らせと言うのであれば本当にしほこを殺すゾ!!」
沼隈さんに対してどぎつい暴言を吐いたあいつは、オフィスから出た。
その後も、あいつは社内恋愛のカップルさんたちにきついイカクを加えたり女子社員にセクハラをするなどを繰り返した。
これにより、グループ側はあいつを永久追放するための査問委員会を立ち上げる準備に入った。
その日の深夜11時頃であった。
沼隈さんは、アタシがバイトしているローソンにやって来た。
沼隈さんは、アタシに対してあいつをどうにかしてくれとコンガンした。
しかし、アタシは思いきりブチ切れていたのであいつを助けることはできないと拒否した。
アタシは、ごみ箱の整理をしながら沼隈さんに怒った声で言うた。
「あのね…アタシはあいつからきつい暴力を受け続けたので、心身ともにボロボロに傷ついているのよ…あいつの両親はバカだから話にならないわよ…アタシはあいつと離婚したあとは、再婚せずに女ひとりで生きて行くと訣意を硬めたわよ!!」
「しほこさん…しほこさんの気持ちはいたいほどわかるよ…」
「アタシは、あんたに対してもうらみがあるのよ!!アタシは好きな人と結婚したかったのに…どうして別れさせたのよ!!」
「そのことについては悪かったよぉ…」
「悪かったよと思うのであればこの場で指をつめてよね!!」
「無理だよ…しほこさん、そのことについては…やすあきさんのお母さまが40過ぎてもお嫁さんがいないやすあきさんのことがかわいそう…」
「ますますはぐいたらしいわね!!よくもアタシをグロウしたわね!!40過ぎの男がひとり者でいること自体が悪いのよ!!」
「言い過ぎだよぉ…」
「ふざけるな!!アタシは男なんか大きらいよ!!とくにあんた!!」
「なんだよぅ〜」
「女の幸せと言うたら結婚して子どもを産み育てることしかないと言うた!!」
「言ってないよぅ〜」
「やかましいダンソンジョヒ主義者!!あんたみたいなクソバカはいつかぶっ殺さないと気がすまないのよ!!」
「しほこさん…」
「（冷めた声で）あんた…娘さんはいるのかしら…」
「いる…35の娘がいる…」
「結婚は？」
「まだ…」
「…と言うと思ったわよ(怒りをこめながら)言うことが大きくずれてるわよ…人の心配をするひまがあるのだったら…あんたの娘の結婚問題を心配しなさいよ…孫を抱きたいのでしょ…あんたがいらないことをするからムコはんが来ないのよ…」
「しほこさん…」
「あんたね!!アタシは今バイト中よ!!店に居座り続けるのであればアタシの知人の知人に電話して、新居浜のやくざの組長を呼ぶわよ!!」
「しほこさん…」
「帰んなさいと言うたら帰んなさいよ!!」
思い切りブチ切れたアタシは、ホースの水で沼隈さんを攻撃した。
沼隈さんは、水でベトベトに濡れた。
今のアタシは、あいつを呪い殺すことしか頭になかった。
（ブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーン…）
乳房の奥にできた深い傷の中にいる数万匹以上のスズメバチたちが凶暴化した。
そして、そのうちの一匹がアタシの乳房から飛び出た。
アタシは、あいつの家の親類縁者たちを全員倒すまで徹底的に戦うわよ!!
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