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次の日の午前中、結城と中瀬は沖谷佳奈枝が経営するオキタニ電子館山本社に行き、勝浦市浜行川付近に設置してあった防犯カメラの映像が入ったSDカードの映像を鮮明にしてもらい、そのSDカードをオキタニ電子に取りに行き、便利屋純一郎事務所で確認をしていた。
結城はパソコンにSDカードを入れて映像を出すと
『おっ、結構鮮明になってるじゃん。』
結城の横で中瀬も一緒にパソコンの映像を見ながら
『本当だ。凄く鮮明になってるね。だけど運転している人物や助手席の人物はどのくらい鮮明になってるのかな?』
結城は鴨川市議会の秋山議院の秘書だった長田の名前で借りたレンタカーと同じ車種が防犯カメラに三台ほど映っていた辺りの映像をオキタニ電子で鮮明にしてもらった。
中瀬はパソコンの映像を見ながら
『最初の一台目はナンバーが違うよ。車に乗ってる人物、わかりにくいね。』
結城はパソコンを操作しながら映像を見て
『一応確認しようよ。二台目もナンバー違うな。』
中瀬は結城を見て
『それじゃ三台目?』
結城はパソコンを操作しながら
『三台目であってほしいよ。』
結城は三台目の車種を映像の中にだすと
『この車だな。』
中瀬も結城の横で映像を見ながら
『うん、間違いないね。ナンバーも同じだしこの車種だね。』
結城はパソコンの映像の中の車の運転席に座っている人物を見ながら
『う〜ん、やっぱり中瀬さんの言う様に誰が運転してるかわからないな〜。』
中瀬も結城同様に運転席に座っている人物を見て
『運転している人物って元秘書の長田さんなのかな?はたまた秋山議員なのかな?やっぱりわかりにくいね。』
結城は溜め息を吐き
『ふぅ~、わかりにくいよな。車も見つからないし長田が見つからないし。マジ行き詰まった。明日からどこから攻めるかな?振り出しに戻るか。』
中瀬は気持ちが凹んでる結城に元気をつけようと
『結城君が凹んでどうするのよ〜。そう言えばさ~、下田さんと秋山議院が争った場所にもう一つ薄くだけど足跡があったけど、木更津警察署の今泉君達が調べてるんでしょ?』
結城は中瀬の話しに
『木更津警察署が調べてるけどそれもまだわかってないんだよな。まだ調べてる最中なんだろうね。まだチャンスはあるんだよな。だけど、それがわかるまでは捜査は休憩だ。』
中瀬は結城に
『少しの間、捜査は休憩するの?』
結城は中瀬の質問に
『うん、休憩しよう。暫くは自分のところの便利屋の仕事をしようか。』
中瀬は結城の指示に
『暫くは本業に戻るのね。りょーかーい。』
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