鴨川市再開発計画

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ホテルのロビー 結城と中瀬は下田が予約した部屋を出てフロントに行った。 結城はフロントの男性に 『すみません、下田さんの件でホテルの支配人とお話しがしたいのですが、可能でしょうか?』 フロントの男性は結城を見ながら 『下田さんの件でですか………少々お待ち下さい。良かったらロビーの椅子に座ってお待ち下さい。』 結城は中瀬に 『イスに座ってようか。』 中瀬はロビーを見ながら 『うん、そうだね。』 フロントの男性は奥に入っていき結城と中瀬はロビーに設置してあるイスに座った。 中瀬は周りを見渡し 『結構広いね~。あそこに誰の絵画かわからないけど飾ってあるよ。』 結城は中瀬が見てる方向を見て 『有名な画家の絵を真似して描いた偽者だろ。』 中瀬は絵を見ながら 『やっぱり偽者だよね~。』 結城は笑いを堪えて 『飾った本人は自分の目利きはプロ級だって勘違いして、海外のフリマや海外の古ぼけた骨董商で本物だろうって事で買って、いざ鑑定してくれる番組に応募して鑑定してもらえる時に、あの時ウン百万で買ったからウン千万ぐらいだろって予想したら………』 中瀬は結城の言葉に笑いながら 『いざ鑑定したら予想金額よりも遥かに安かったって?わ、笑いが止まらない………』 結城も笑いながら 『ウン千円ってさ。鑑定してくれた先生は書き方が雑とか線の書き方が違うとか、昭和になって描かれた物とか言われて………』 中瀬は結城の話しに笑いながら 『あの壁には飾らなくなって、誰もが気が付かないうちに買った張本人が捨てちゃうんだろうね。』 結城はまた笑いながら中瀬に 『で、また飽きずに海外のフリマや海外の古ぼけた骨董商で絵を買って、次に見た時には違う画家の絵が飾ってあるんだろうな。もちろんその絵も実は偽者ってやつね。』 中瀬はまた結城の話しに笑って、その絵画の反対側に飾ってある壺に目が行き 『それ、あるあるだよね。飽きずにまた偽者をウン百万とかウン千万で買ってね。で、また鑑定してくれる番組に出て鑑定してくれたらまた偽物だったって。あそこに壺があるけど、あの壺だって偽物だったりして。』 結城はスマホの時計を見たあと、中瀬が見てる壺を見て 『あの壺もまたウン千円ってな。それはそうとホテルの支配人、なかなか来ないな。』 中瀬も結城のスマホの時間を見たあとに目が行った壺を見て 『もう少し待ってみようよ。支配人から話しを聞かないと次に進めないしさ。あの壺も本物には見えないんだよな〜。』 結城は中瀬の言葉に笑って 『そうだね、もう少し待ってみようか。こんな話しをしたあとに、飾ってあるやつを見るとどんな物も偽物に見えるよ………』
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