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鴨川市方面に向かってる車の中
助手席に座っている中瀬は防犯カメラの映像が入っているSDカードを鞄から取り出して
『帰ったら私もこのSDカードの中身、一緒に見るからね。』
車を運転している結城は
『その前にやりたい事があるんだ。』
中瀬は結城の言葉に
『やりたい事?やりたい事って何?』
結城は中瀬に
『下田さんの鞄にあった手帳に秘書さんの連絡先はないかい?』
中瀬は下田の鞄から拝借した手帳を調べて
『あるよ。ここに書いてある。』
結城は中瀬に
『今からその手帳の番号に電話して秘書さんに会おう。』
中瀬は結城の意見に
『わかった。結城君から秘書さんに伝えるんでしょ?』
結城はスマホをカーナビに連動させ
プルルルプルルルプルルル………
《もしもし県議会議員下田の秘書の浦賀です。》
『もしもし、私は便利屋純一郎の結城純一郎です。』
《あぁ、先日の先生の講演に来て頂いていた方ですよね?》
『はい、そうです。帰り際に下田先生と一階のロビーでお話しした結城です。』
《ところで私の仕事で使うスマホに連絡ってよくこのスマホの番号を?》
『実は大至急お知らせが………下田先生が今日の早朝に亀山で、川の岩場で遺体となって発見されました。』
《えっ?そ、それは本当の話しですか?で、なぜそれを便利屋のあなたが?》
『私は元々は警察官で、辞めて今は便利屋の傍らに、その時に上司だった方から頼まれまして鴨川警察署捜査一課教育係の肩書があるので。で、今回、警察は事件と事故で調べる事になりまして。』
《い、今先生はどちらに?》
『多分、遺体を解剖するのに病院だと思われます。』
《もし事件なら誰が下田先生を………?》
『それを私が捜査して犯人を見つけるんです。』
《わ、私に何をしろと………》
『下田先生の事でお話しを伺いたいと思いまして。』
《い、今すぐにですよね?》
『出来る事なら今すぐの方が………』
《わかりました。大至急下田先生の事務所に行きますのでそこでお話しはどうですか?》
『わかりました。下田先生の事務所でお会いしましょう。』
結城はスマホを切り
『下田先生の事務所に向かうよ。』
中瀬は結城に
『りょーかーい。秘書さん、凄く動揺してるじゃん。』
中瀬は結城がスマホをカーナビで連動させた為に相手との会話を聞いて結城に言うと、結城は旧鴨川有料道路を走りながら
『そりゃ〜動揺するだろ〜。』
中瀬は結城に
『私は秘書さん以外に、鴨川市再開発の反対派の人達にも話しを聞きたいわ。』
結城は中瀬の話しに
『もちろん聞きたいね。』
結城の運転で鴨川市にある下田の事務所に向かった。
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