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県議会議員下田事務所の前
助手席に座っている中瀬は事務所周辺を見渡し
『秘書さん、まだ来てないみたいだね。』
運転席に座っている結城も中瀬同様に事務所周辺を見渡し
『どこから来るのかわからないけど、直ぐに向かう様な事は行ってたよ。』
中瀬は結城の言葉に
『それじゃ待ちましょ。』
中瀬は周りを見て自動販売機を見つけ鞄から財布を取り出して
『そこに自動販売機があるよ。何か飲み物買ってくるけど、結城君はコーヒーでいいの?』
結城は中瀬の言葉に鞄から財布を取り出して
『財布は俺のから出せよ。ペットボトルのコーヒーで。』
結城から財布を預かった中瀬は
『ありがとう、買ってくるね。』
中瀬は車から降りて近くにある自動販売機で飲み物を買ってきた。
中瀬は助手席に座り結城に財布と500のペットボトルのコーヒーを渡して
『結城君、ご馳走さま。今、自動販売機で飲み物を買ったんだけどさ………』
結城はペットボトルのコーヒーを開けて一口飲み
『ん?どうした?』
中瀬は500のペットボトルの紅茶を開けて一口飲み
『ペットボトルのコーラが170円って何?見て驚いちゃったよ。』
結城は中瀬の言葉に驚き
『ペットボトルのコーラが170円って、それマジで?』
中瀬は自分が飲んでいるペットボトルの紅茶を見ながら
『物価が上がりに上がってるから物がどんどん高騰してるのは知ってるけど~、自動販売機でペットボトルのコーラが170円って高いよね~。』
結城は中瀬の言葉に自分が飲んでいるペットボトルのコーヒーを見ながら
『世の中の物価が一気に上がったよな。ガソリンのあのリッターの値段、初めて見たよ。一時期リッター80円台って時期があった気がする。それにうちらの子供の頃は、350のコーラ缶、100円で買えたもんな。』
中瀬は結城の言葉に
『初めて消費税なんて言葉が出てきたのは高校一年の頃だよね。最初は3パーセントでさ。』
結城は中瀬を見ながら
『3パーセントの消費税導入で100円の物が103円になってな。自動販売機の飲み物は確か110円になったんだよね。』
中瀬も結城を見ながら
『あの当時、値段が上がって高くなったって感じてたけど、今の値段を考えると安く感じるわ。』
結城は中瀬の言葉に笑って
『それ、体が麻痺してるぞ。今が凄く高いから初めての消費税の課税率が安いからそう思うんだって。あの当時は3パーセントの消費税導入は高いって感じたんだから。』
中瀬も笑って
『結城君の言う通りかも。あの当時のワイドショーって、必ずリポーターの人が100円玉握りながらお店の中のレジで、今やこの100円の品物が100円で買えなくなりましたってやってるシーンがあちこちの番組でやってたよね。』
結城は中瀬の話しに笑いながら
『あったね、あったね。そんなワンシーン、見た事ある。』
そんな会話をしながら結城と中瀬は、県議会議員下田の秘書を待っていた。
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