鴨川市再開発計画

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結城と中瀬は下田事務所を出て、事務所の目の前に止めた車に乗り込んだ。 助手席に座ってシートベルトを締めてる中瀬は 『秘書さん、お休みもらったけど どこにも出掛ける予定はなさそうね。これ女の勘だけど。』 結城はシートベルトを締めながら中瀬の女の勘と言う言葉に笑って 『俺が秘書さんの立場だったら行かないと言うより、行けないよ。』 中瀬は結城の言葉に不思議そうに 『行けないかもってなんで?せっかくの連休なのにさ。』 結城は車のエンジンを掛けて、下田の自宅をカーナビに登録し 『いきなり今から三日間休暇をあげるって言われてもどこにも旅行には行けないだろ。それこそ何も予定たてないで、風の行くまま気の行くままの行き当たりばったりの旅行なら可能だけどさ。』 中瀬は結城の言葉に 『そっか〜、私の中では風の行くまま気の行くままの行き当たりばったりの旅行もいいけどな~。』 結城は笑って 『まぁ、計画たてないで行く旅行もハラハラドキドキ感があっていいけどね。ただ怖いものもあるよな。』 中瀬はカーナビを見て 『って、カーナビに下田さんの自宅の住所を入れたけど〜これはどこなんだ?』 結城も中瀬同様にカーナビを見て 『ん〜、これ小湊の海の付近になってるよ。』 中瀬はカーナビを見ながら 『この辺りのリゾートマンションにでも住んでるのかな?』 結城は中瀬の言葉に 『いくら県会議員でも良いマンションに住んでないと思うよ。しかもこの辺りは普通の民家が多い場所だ。』 中瀬はスマホのマップを見て 『うん、昔ながらの民家が多い場所だね。』 結城はアクセルを踏み車を走らせ 『それじゃ小湊の下田先生の自宅に行こうか。』 中瀬は今思った疑問を結城に 『そう言えばさ今回の件、鴨川警察署の大門君達は動かないのかな?』 結城は中瀬の疑問に 『木更津警察署の今泉達が事件か事故で調べて、それで事件だったってなれば下田先生は鴨川市に住んでるし、そうなれば動くと思うよ。』 中瀬は結城の答えに 『それって結城君が無理矢理 今泉君達に事故って方面で捜査させて、私達が事件って方面で捜査する事になったんだから、私達が事件だって確実な証拠を出さないと、鴨川警察署は動かないって事だよね。』 結城は中瀬の言葉に 『うん、確かにそうなるよね。今回の件は俺の勘でも事件だと思ってる。』 中瀬は結城を見ながら 『それじゃ事件って証拠を探さないとね。』 二人はそんな会話をしながら結城の運転で鴨川市街を走り、県会議員の下田の自宅に向かっていた。
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