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次の日の朝、便利屋純一郎事務所
『華蓮ちゃん、用意して保育園に行くよ~。』
敬子は事務所と自宅との通路から華蓮を呼ぶと奥から
『は~い。今いく~。』
華蓮の元気な声が通路に響いていた。
結城は現場の図面をみながら
『中瀬さん、この図面だと給湯器と外に水道が欲しいらしい。』
中瀬は結城が見ている図面を見ながら結城の指示に指を差して
『ここの雨どいも直すんでしょ?』
結城は中瀬に
『どっちにしろホームセンターに行かないといけないって事だよな。』
便利屋純一郎の作業着姿の結城と中瀬はその日の仕事内容を確認していた。
その時、中瀬は敬子と華蓮のやり取りを見ながら笑顔で結城に
『ねぇ、結城君、敬子さんと華蓮ちゃんのこのやり取りっていつまで見られるんだろうね~。』
結城は中瀬の言葉に、中瀬同様に敬子と華蓮のやり取りを見ながら笑って
『高校卒業まで続いたら笑っちゃうよな。』
中瀬は結城の言葉に笑ってしまい
『華蓮ちゃんならそうなりそうな気がする。』
結城は笑いながら
『高校卒業までこの時間はバタバタか~。』
敬子は結城と中瀬の会話を聞いて
『高校卒業までってそんな予想しないでよ〜………でも、華蓮ちゃんならありうるかも………』
華蓮が事務所に入って来て笑顔で
『パパ~、かすみおねーちゃん、行って来まーす。』
結城は笑顔で
『気を付けて行くんだぞ。』
中瀬も笑顔で
『気を付けて行ってらっしゃい。』
敬子は華蓮に
『忘れ物はないね?』
華蓮は笑顔で敬子に
『うん、ないよ~。』
敬子は華蓮を見ながら
『お弁当持ったの?』
華蓮は笑顔で
『うん、もったよ〜。』
敬子は華蓮に
『連絡帳は?』
華蓮は笑顔で
『あっ、忘れた〜。もってくるね〜。』
華蓮は事務所から走って自宅に通じる廊下から自宅に行った。また直ぐに走って戻って来て
『ママ〜、もってきたよ〜。』
敬子は結城と中瀬に
『それじゃ保育園に行ってくるね。華蓮ちゃん、行こう。』
敬子は華蓮を連れて手を繋ぎ保育園に向かった。
結城と中瀬は外に出て、その日使う材料を軽トラックに乗せた。
『おはよう。あれ?昨日の秋山議院の現場に行くんじゃなかったっけ?』
軽トラックに材料を乗せ終わる頃にアルバイトの小百合が出勤してきた。
中瀬は軽トラックの助手席に乗り、小百合を見ながら
『おはよう。一つ急ぎの現場が出来ちゃったの。』
結城は運転席に座り小百合を見て
『おはよう。その現場を終わらせてから秋山議院の現場に行く予定。そろそろ出発するか。』
小百合は二人に
『行ってらっしゃ~い。』
結城と中瀬は軽トラックで現場に向かった。
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