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三日後の夜
結城と中瀬はこの三日間、便利屋純一郎に来ている仕事の依頼をこなしていた。
結城は太海商店街の会議の議事録に必要事項が記してある資料を、太海商店街の中にある鬼島足場屋の社長で商店街会長の鬼島権蔵にその資料を手渡して帰る途中………
早く居酒屋大将に行かないと飲む時間がなくなっちまう。日本酒を飲んでその日を締めくくる、気がついたらそれが俺の日課になっちまってるな。
結城は自然と足早になり気持ちも一緒に居酒屋大将に向かっていた。
夜は居酒屋大将やまるやまで飲むのが楽しみだから自然と早歩きになっちゃってるし………
結城は自分で思った事に笑いが出そうになった。
ブオオォォォ~ン………
遠くから車のエンジン音が聞こえてきた。結城はそのエンジン音を聞き
鴨川市街地の方から海沿いの道を来てるのか?この時間、国道は空いてるはずなんだけどな。それとも地元民かもな。
結城は早足で居酒屋大将に向かった。
ブオオォォォ~………
エンジン音が徐々に近づいて来ていた。
結城はエンジン音が徐々に近づいて来てる事に一度立ち止まって
この音からして結構スピード出してるな。夜道はスピード出したら危ないのに………
まぁ、いいや。早く居酒屋大将に行って飲むぞ。しかし風が気持ちいいな。夜風を受けながらの散歩も悪くないね。
結城は歩いていると、ふと看板が目に入った。その看板とは仁右衛門島と太海フラワーパークと言う看板だった。
結城は立ち止まりその看板を見て
仁右衛門島か~。太海には源義経が弁慶達と鎌倉から安房の国に逃げた時に、追ってから逃れ様と仁右衛門島で匿ってもらった話しが残ってるんだよな~。太海も歴史が深いから俺の中の歴史ロマンがたまらない………
次に結城はフラワーパークの看板を見て
このフラワーパークはいつ出来たか知らないけど俺達が高校の頃にはあった気がする。
そう言えばフラワーパークって高校の頃に敬子と一緒に行った事あるな。
結城はまた歩きだして
太海の歴史は面白い。さて路草食ってないで居酒屋大将に行かないと………
ブオオォォォ~………
車のエンジン音がだんだんと近づいて来て結城は
このエンジン音ってどんな車なんだろ?誰が運転してるんだ?ナンバーも確認してやろ………
結城は車とナンバープレートと運転手を見たくなり、また立ち止まった。
どんな人が運転しているのか気になってきた。先に行かせて顔と車とナンバープレートを見てみようか………
ブオオォォォ~………
車のエンジン音は少しずつ大きな音になり、結城の居る場所に近づいて来ていた。
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