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「なにも問題ねぇじゃん」
ポツリと呟くと私の右腕を引っ張り、尻餅をついていた私の体を軽々と立ち上がらせた。
「・・・・・ちょ」一瞬の出来事で何が起きたのか直ぐには理解できなかった。
綱君に目線を向けると、長袖のYシャツを捲っていたので引き締まった腕が見えた。
綺麗な顔とそぐわない、男らしく逞しい腕が見えて、私の胸が高鳴るのが分かった。
彼が私の身体に触れたことで、クラスは騒然とし驚きを隠せない様子で騒ついた。
「名前は———?」
「・・・・・鬼王 茜」
気迫に押されておずおずと答えた。
「———おい、お前ら。
茜に触っても死なねぇけど?ほら!」
彼は私の右腕を掴んだまま、騒ついているクラスメイトに向けて言い放った。その気迫に騒ついていたクラス全体が、泣く子が黙るように静まり返った。
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