03 鬼の子に触れる手

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「私の先祖が鬼と子供作ったって言われてる。 ・・・・・だから、鬼の子なんだよ。私は」 視線をひしひしと感じた。綱君は私の顔を真正面からまじまじと見つめていた———。 「な・・・・・なに?」 綺麗な顔にジーッと顔を見られるのは緊張して手に汗をかきそうだ。 「鬼の血を引いてるってことだろ? でも、全然鬼っぽいところねぇじゃん。」 「———あるよ」 「はあ?どこ?」 「ほら、ここ———」 私はニーッと笑ってみせた。
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