03 鬼の子に触れる手

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綱君は転校してきたばかりだから、鬼の子の呪いの詳細を知らないはずだ。 ———私が接吻(キス)した人は死ぬ。ということを。 呪いのことも伝えないと・・・・・・。 頭では分かっているのに、感情が邪魔をして言葉が出てこない。 呪いの事を伝えてしまったら、こんな風に話せなくなると思うと言葉にするのが怖かった。 もう少し・・・、もう少しだけ、 この日常を味わいたかった。 普通の人にとっては日常である、放課後にクラスメイトと談笑する事が、私にとっては特別だったから。
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