188人が本棚に入れています
本棚に追加
/235ページ
「・・・・・何もねぇよ?」
ほら。と両手の手のひらを広げて見せてくれている。綱君の手に何も異常が出なくて心の底からホッとして思わず、はあ——。とため息が出た。
鬼の子に"接吻されたものは死す"
鬼王家の蔵に眠っていた古い書物に記されてあった。
それは唇と唇が触れた時のみとされるのか、唇以外でも触れてしまったら、死ぬことになるのか・・・・・。
令和の現在、真相を知る者は生きていない。
分からないままだった。
私が触れたら、鬼の子の呪いで殺してしまうのではないかと、誰かに触れることも怖くて出来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!