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「光希!何言ってんの?許嫁なわけないでしょ?
ふざけるのも良い加減にして!」
私がそう言うと、返事はせずにふいっと顔を逸らした。
「へぇ。
鬼の子は誰も貰ってくれないとか言ってるけど、他に鬼の子を貰ってくれる奴が現れたらどうすんの?」
綱君は意地悪い笑顔でニヤリと微笑みながら言った。
シンと静まり返り気まずい空気が流れ出す。
———数十秒無言が続いた。
「えっと・・・・・あの———。
3人で一緒に帰らない?」
気まずい空気感に耐えられずに口を開いた。
言った後に「何言ってんだ?」と自分で思ったけど、その時には言ってしまった手前、後に引けなかった。
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