04 涙の理由

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⋆⸜꙳⸝⋆ 従兄弟(いとこ)光希(こうき)と今日初対面の転校生の(つな)君と、3人で肩を並べて帰り道を歩いている。 なんでこの3人で歩いてるんだろうと不思議だけど、誘ったのは私なので仕方がない。 しかも、無言の2人に挟まれた形で真ん中にいるので、余計に気まずい。 「光希様(こうき)ってさ———」 重苦しい空気の中、口を開いたのは(つな)君だった。口を開いたと同時に「くくくっ」と笑いを我慢出来ない様子で肩を揺らしていた。 「なんだよ?何がおかしいんだよ」 光希は綱君を睨みつけていて、喧嘩になってしまわないか2人に挟まれた私はオロオロしている。 「いや!おかしいだろ!って! 令和に様付けされるって王子様かよ。 お前、本当は王子様キャラじゃないだろ!」 今度はハハハっと声を出して笑っている。 「う、うるせーな。俺だって好きで様付けされてるわけじゃなくて・・・・・。ちゃんと理由あるし」 意気込んでいた声量も、後半に向けて消え入りそうな声になっていく。  
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