05 呪いを探す鍵

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「まずは・・・・・、蔵の鍵が何処にあるかだな」 「お父さんか、お母さんが常に持ってるなら、もうアウトだよね。バレずに鍵を奪うなんて不可能だもん」 綱君は、なにか考えているような顔をして言葉を発した。 「鍵ってどんな形なんだ?」 「うーん。確かよく見る鍵だよ?」 思いついたようにスマホをポケットから出した。 スッとスマホの画面を指で操作していて、なにか検索しているようだ。 「その鍵の形ってこれか?」 グイっと携帯の画面を私の目の前に突き出した。 その画面を覗き込むと、映し出されていたのは、鍵の写真だった。 古い記憶を辿って、鬼王(きおう)家の蔵の鍵はこの写真の鍵と同じ形だったことを思い出した。 「そう!この形と同じだよ」 「シリンダーね・・・・・。これなら俺イケるかもしんねェ」 (イケる?何がイケるんだろ?) 頭の中にハテナが沢山浮かんだ。 「お前・・・・・、まじかよ!」 不思議そうにしている私の隣で、光希(こうき)は驚いた顔をしながら、ガッツポーズをして喜んでいる様子だった。 「もしかして・・・・・、鍵を開けられるかもしれないってこと?!」 「ああ。まだ分かんねェけどな」 面倒そうに気だるげに話すのに、肩を回して腕捲りをしたりして、行動はやる気は満々に見える。 ((つな)君って、言葉と行動が裏腹なんだよな・・・・。) 口調は面倒そうに話すんだけど、助けてくれたり、不器用なのかな?本当は優しいことを知っているから、思わずクスリと笑ってしまう。
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