01 鬼の子

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鬼王の名を持つ私の父は、この町で1番大きいお寺の住職をして生計を立てている。 1番大きいお寺といっても、お金に裕福なわけではない。母は飲食店にパートで働きに出ているし、なんら普通の家庭と変わらない。 令和の鬼王の名は権力も地位もないけれど、鬼の子と呼ばれる私達には、唯一残されたものがあった。 それは・・・・・、 ———とてつもなく残酷なものだった。
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