本当に愛している人が私ではないとしても

エピローグ

「潤也さん、凛花さん、結婚おめでとう！！」

交際を再スタートさせてから2年後に、潤也さんと夫婦になった。
潤也さんが大学修士課程を卒業し、ルポ建設の社長就任したタイミングで結婚式を挙げた。

ツーリスト悪女伝説の序曲が、異母姉の婚約者に海外から取り寄せた即効性のある勃○薬を飲ませ、計画的妊娠を企てた事から始まった真実を知り、潤也さんに同情した。
悪女に嵌められ陥れられ、心因性EDになった潤也さん。
事の発端の勃○薬に手を出すぐらい追い込んでしまった事を申し訳なく思う。

「……敵わないな」

ツーリストインの買収で1000億円の負債を背負ったのを、永峰CEOは5年足らずで損失を利益に変えた。

「俺たちも頑張らないとな。凛花、これからはルポ建設の副社長兼インテリアコーディネーターとして内装デザインを頼むぞ！！」

結婚後、私はRestLifeを退職し、潤也さんの側で片腕として働いている。

「潤也さん、ルポホテルの屋上大浴場の横にジムを設置するから、よろしく
！！優司さんから許可貰い済だから」

灯里さんに振り回されている潤也さん。
愛していた長年付き合っていた元恋人だから、好きという気持ちは一生変わらないと思う。

「灯里さんと私、どっちが好き？」

「凛花に決まってるだろ！！」

灯里さんは永峰CEOの奥さんだから、潤也さんと再愛はない。

潤也さんの心の傷は深い。
私と歩む未来で、癒され、幸せを感じてくれていたらいいなと思う。