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修正版【著:天城様】騒がしい世界【短編SF】
この作品を見たとき、ある説が脳裏をよぎりました。
それは、ストレス負荷の臨床実験によって生まれた説。
――健常者に最も苦痛を与えるのは完全なる無音。
視覚情報が影響力を多く占めているが、もはや人類にとって暗闇が未知ではないように、視覚と触覚がなくても多少は我慢できるそうだ。
そして、名もなき男性が告げた、イヤホンの生産終了。
これは、破裂音や空襲警報に気づきにくくなるというPTSDへ配慮したつもりの言葉でしょうか。
しかし、主人公にとっては皮肉に聞こえたのかもしれません。
前回紹介した仮想箱に繋がりも感じられます。
寝たらすべて忘れられる。
この救いでもある棺桶シェルターも、どこかで誰かが嘲笑っているのだろうか。
考察しがいのある作品でした。
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