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「僕は......」
正直、高校からの友人である真や幼馴染の神倉にもお悩み相談などは基本的にはしない。
真は愚痴を聞いてくれたりはするが、基本的に辛辣で何かを一緒に解決してくれるようなことはない。
神倉は尋問してくることがあるが、基本的に解決方法が脳筋のため自分から悩みを相談しようという気持ちにはあまりならない。
だから、こんな風に僕自身に歩み寄られてしまうとどうしていいかわからない。
「私、緒方さんのこと尊敬してますよ。料理もお上手ですし、バイトだって頑張ってて。年下とは思えないくらい何でもできるの、凄いなって思ってます」
里依さんが歳下の僕を尊敬してくれているのは、僕がたまたま得意なことを里依さんが苦手だからだ。
一方で僕は里依さんのことはドジでおっちょこちょいだとは思っているけれど、こんな風に他人と向き合おうという姿勢に関しては一目置いている。
(その行動に裏があったとしても、僕は里依さんのことを一部尊敬してる)
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