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すっかりケーキを食べ終えていた里依さんはソファに寝転がって不貞腐れている。
「普段失敗しない料理を失敗してるのに?」
「......。」
「いつもとちょっと態度違いますよね」
「......。」
鬱陶しいことこの上ない。
「ふふーん。だんまりですか。良いですよ。私、緒方さんがお悩み相談してくれるまでこの部屋に居座りますから」
「それは本当にやめて。帰って」
大学生男子の部屋を何だと思っているのだろうか。それに、里依さんは僕が嫌がっているのを知りながら脅しをかけてくるきらいがあるので、本当にタチが悪い。
「やめて欲しかったら話せば良いんですよ。ほら、私反対向いてますから緒方さんの顔見えませんし、壁に向かって話してると思って」
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