エピローグ

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*** 「乾杯!!」  炭酸水をベースに作ったモクテルで四人で乾杯をする。それぞれの好みに合わせて、チアシードやバタフライピー、いちごなどをそれぞれメインにドリンクを調整出来るのは飲食店バイトの梯子の成果だ。  炭火の香りのするバーベキューグリルは、最初こそ炭に火がつくまで時間がかかったが、火がついてからは早かった。所謂遠赤外線効果で肉汁も程よく閉じ込められた美味しい焼肉が楽しめるに違いない。  実家が農家の神倉が持ってきてくれた新鮮な野菜と、財力にものを言わせた真の買ってきてくれたブランド牛を味わうのはきっと贅の極みというやつだろう。 「光高、なんか今日気分良さそうね」 「良いことがあったんなら言いなよ」 「別に。大したことじゃないから」  この二人が僕の機嫌の良さに目ざとく気がつくのはやっぱり付き合いが長いからだろう。
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