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「......たまたま」
「たまたま、ですね。ふふ、この私に隠しても無駄ですよ。お悩みごとがあるんでしょう！ この”社会人の先輩”に相談してみるといいですよ！」
こんなことを言っているが、彼女とは出会って1ヶ月程度。特に親しい間柄でもない。しかし、彼女の突飛な行動の理由は、友人の真曰く”お友達に頼られたい時期”らしい。
（よく、わからない）
それに僕は彼女と必要以上に仲良くしたいとも思わない。確かに見た目は好みだが、仲良くしたくない理由の方が多すぎる。
（”親友のことが好きな女性”とどう接していいかなんてわからない）
別に恋の邪魔をする気はないにしても、巻き込まれたくはないのだから。
「いらない」
「あっ、えっ！ 待ってください！」
里依さんは僕が”他人”か”そうじゃない”かに分類しかねている人だ。でも、今のところは他人の可能性もあるから、この扱いで間違っていない。
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