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なんとか1週間練習したのだが、サビはどうにか完璧に踊れるようになった。
約束の時間より結構早めに着いたから、先にウォーミングアップでもしとくか。
ダンス場に行くと、もう俺の曲が流れていた。
ん?もう始まってる?
覗いてみると、鏡の前で踊っている1人の女性がいた。
「あの…」
声をかけると、女性は驚いたように振り向いた。
「あ、あ、えっと…す、すみません!!すぐに片付けますね!!」
「え?いえいえ、大丈夫ですよ…!それにしても、いつから練習を?」
「えっと…七時くらい…です」
ええ!二時間も前から…!?
「凄いですね…!」
「そ、そんな…!ハジュンさんの後ろで踊らせてもらえるんですから…当然のことです…!」
立派な人だなあ。それにしても、凄く緊張しているように見える。
「えっと、緊張…されてます?」
そう彼女に笑いかけると、ふふっと彼女も笑った。
「ふふふっ…ええ、とても緊張してます。
仕事ですから、こういうことは言わない方がいいかなって、思ってたんですけど…わ、私、実はハジュンさんに昔から憧れていたから…」
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