1396人が本棚に入れています
本棚に追加
「改めまして、サーラでございます。ユリア様がお生まれになった時よりお世話させていただいております」
「…ずっと?」
「左様でございます」
「それなのに…何もわからなくてごめんなさい、サーラ…」
「ユリア様が一番お辛いのに…スープでも作って参りましょう」
涙を浮かべ、それを隠すようにお辞儀してからサーラが部屋を出る。
「ユリア様付き執事、ウィルでございます」
「執事…どんなことをする方?」
「ユリア様の全ての願いを叶えるのが私の仕事にございます。サーラはお食事やお召し物の準備、掃除等をしますが、私はユリア様のお側でお世話をさせていただきます」
サーラの仕事以外に何があるのか私にはよくわからないけど、ずっと側にいるのがイケメンというのは眼福だ…あ…どれくらいずっと側にいるのだろう。もみもみが足りなくなるのは困るから、私には一人の時間が必須だ。
「あの…ウィル…」
「はい」
「早速なんだけれど、お風呂はどこかな?」
「湯あみをなさいますか?すぐに準備致しますので、こちらで少々お待ち下さいませ」
そう言ったウィルはサーラが出て行ったのとは違うドアを開けて姿が見えなくなる。すかさず私は寝転んで布団の中で両手をもみもみと動かした。
最初のコメントを投稿しよう!