もみもみ

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「ユリア様のご質問はごもっともですが、そのあたり…よく存じ上げておりません。あの姉妹に興味が全くございませんので…その弊害がこんなところで…申し訳ございません」 「うん…いいよ。大丈夫。ユリアです…申し訳ありませんがはじめましてのご挨拶です」 私はウィルから手を離してそう言うとお辞儀した。うん?こういう場合、胸の重さを感じるんだ…なるほど…胸元の見え方はどんな感じ?興味津々でお辞儀したまま自分の胸を観察していると 「ユリア様。ふらつきますか?」 私の頭が重いと思ったのか、ウィルが肩を支えて起こしてくれた。フフッ…満足な膨らみだったわ。 「ユリア…はじめましてでもかまわない。また会えて嬉しいよ…さらに美しいね…ユリア。僕はラース」 そう言いながらゆっくりと私の前まで来た彼は 「彼女達はただのいとこだ。僕が女性として好きなのはユリアだけ…記憶がなくても、これからの記憶で僕を好きになって」 と私をそっと抱きしめた。そして耳元で 「記憶がないのをいいことにウィルに言いくるめられないで」 そう囁いた。言いくるめられる?わからない…そう思った時 「ウィル、その二人をここから出してくれ」 ラースは私を抱きしめたままそう言い、ウィルと彼女達がドアに向かう気配がした。 「もしも‘毎日キスしてた’と言われてもユリアは覚えていないだろ?何をされても分からないなんていう怖い状況にいるんだよ、ユリアは今。僕の屋敷なら全くの一から…今のユリアが生活を作っていける。僕の屋敷に来ないか?ウィルは怖いよ?」
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