びゅーん

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私の左右には隣のロッカーを使っている先輩と後輩がいるわけで…そのまた隣にもサークルメンバーが揃っているわけで… 私と左右の先輩後輩、3人が動きを止めて床に吸着する物体を凝視する空気に次々と気づいて、その肌色の物体は更衣室中の女子の視線を吸い寄せた…私の胸に吸いついておいてよ…ゴミや視線をくっ付けてんじゃないわよ。 「ぁあああぁ…由利亜先輩、大丈夫です…私も持ってるんで…先日、姉の結婚式でドレスを着る時に…はい…問題ないです」 「そう…そうそう…大丈夫よ。大なり小なり、皆、胸の悩みはあるんじゃない?私も…こうして寄せてはいるし…離れチチなのよね…」 右側の後輩に続いて、セクシー水着を着た左側の先輩が言うと彼女は水着の中にぐいっと手を入れて胸を真ん中に寄せ集め、眩しい谷間を作った。 どうしよう…拾うしかないんだけど、すでに汗をかいていた上にゴミをベッタリ引っ付けたものは使用出来ない…でもとりあえず拾うしかない。と、Tシャツに両手を入れたまま、窮屈に片手を伸ばすと ‘ぺちょ…’ 反対側の胸のヌーブラも床に引き寄せられた。嘘でしょ?正規品でないとこんなに粘着が弱い? 「っ…あ…そんなに落ちるって…サイズが合ってないか…つけ方かな?」 いっそのこと笑い飛ばしてくれてもいいんだけれど、同情するように声を掛けてくれる人と見て見ぬふりをしてくれる人に囲まれて居心地は悪い。 「ゆっくり着替えて来てね」 先輩が私にそう言うと、皆がぞろぞろと更衣室を出て 「ぶっ…わっははははっ…いいのよ…いいんだけれどどっちも落ちるってある?」 「片方ずつ落ちるってことは、フロントホックがない安いやつなんでしょ…夏にそれは無理だよ…あああぁ…こらえるのが大変…っぷっ…」 「分厚かったよね…ふふふん…アハッ…それでも盛れてないし」 「それ思ったぁ、重たそうなのがボトッ…アハハ、ボトッだよ…」 苦しそうに笑う声がだんだんと遠ざかった…終わった…私。
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