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大学生のサークルのノリで特に悪気はないのだと思う…そんな大人な受け止め方は出来なかった。
高い薬でも張りさえ感じない上に、貧乳専用ヌーブラの形にも合わない胸に絶望すると、消えてしまいたい気分だ。
私は更衣室から湖に向かうことなく電車を乗り継ぎ自分のアパートへ帰ると、ヤケクソになってあの薬を全部飲むことにした。2リットルのペットボトルと薬を繰り返し順番に口にしながら考える。これで大きくなれば良し…ならなかったら…あ…3ヶ月分をほぼ飲みきる頃、私は意識が薄れていくのを感じ…死んだ…と思った。
なのに…
「なんじゃ、こいつ…これだけ揉んでも起きないのか?」
ん?誰?
「せっかく選択を与えられし者だが…あの世に送っておくか…」
ん?あの世?今…ここどこ?
「…誰?…ここはどこ…?」
私が重い瞼をゆっくりと開けることに成功すると、薄紫色の灯りに包まれた部屋が目に入った。
「なんじゃ、起きられるならさっさと起きてくれ。ワシは忙しい。それとももっと揉んでいて欲しかったのか…それなら分からんでもないな」
声がする方を見ると、ヤバい…ヤバいヤバい…ここは普通じゃないところだ…小学1年生サイズの身長に長ーいアゴヒゲのお爺さんが、自分の身長の倍ほどある杖を持って私を見ていた。
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