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こそこそこそっと‘残りさんもみ’を済ませて
「ぅん…」
と答えた私にニコッと笑ったあと
「ツイリン爺がこうしてここに来たから様子を見てくれているだろうと、少し仕事をしていたんだけれど一向に呼びに来てくれないし。ここに来た時に話さなかったから頼りにならないかと思って見に来たんだ。どこも具合悪くない?」
と髪を撫でる。ぇえええぇぇ?爺さん、ちゃんと話してがっつり胸を揉んでましたけど?でも…爺さんの長生きにも理由があるのだろうとラースも存在を認めていたし、不思議で不可解な爺さんだけれど私もここで生きていくなら存在を受け入れたいと思って何も言わないことにした。
「少し…頭と喉が痛いかも…」
「たくさん泣いたからね。気分は?」
「うん…悪くないよ、ありがとう」
そう言う私をニヤニヤと見ていた爺さんが落ちていた杖を拾い上げてゆっくりと部屋を出て行く。
「爺さん…またね…」
なぜだかそう言いたくなった私を振り返った爺さんは口をタコのように突きだし片手をひらひらと…はぁ?キスしろって言ってんの?出来るわけないでしょ。ラースがいなかったら絶対に枕を爺さん向けて投げてたわ。あ…ラースがいないとキスって言わないか…
「うん?キス?こう?」
チュッ…ひぃぁ…ラースが私の腫れているであろう目元にキスをしたので一気に体温が上昇する。
「こっちも」
チュッ…今度は左の目元に…ダメだ…明日の心臓が筋肉痛間違いない。
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