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「レッデェの鼻の穴を覗かないで」
「そうだね、レディに失礼だね。でも僕はユリアの全てを覗きたいよ」
「…」
「隅々まで」
「…」
「余すとこなく愛でて愛したい」
「…」
「覗くだけでなく、触れて、嗅いで、味わって…ユリア、呼吸して。息を吸って…吐いて…吸って…吐いて…」
ラースの話を聞きながら、ふがふがという自分の鼻息を感じて無意識に呼吸を止めたようだ。ありがとう、ラース…二度目の死亡は避けられたよ。
「今日…今この瞬間のユリアが一番魅力的だ。きっと明日はもっと」
そう言ったラースは私の顎先に指を添えて視線を合わせる。ぅっほぉ…顎クイってやつです…もれなくドキッ。
「キスしよっか…ユリア…」
ェエエエエエエェェッ…しよっか?そんなセリフは私の歴代コミックに出現しなかった…コクコク…ぁぁあぁ…頷いてしまった…いいのか?
私のどきどきなど関係なく、ラースは私を見つめたままゆっくりと顔をドアップにしていく。むちゅ…っ…
「見つめ合ったままのキスって…燃えるね、ユリア」
瞼を下げることも不可能なほど硬直していただけですが…ラース…燃えるんだ…素敵っ。
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