1396人が本棚に入れています
本棚に追加
/103ページ
「はっじめて…触れた…キンチョー…」
何言ってんのよっ、私は…それでもラースは
「ユリアも僕の隅々まで触れてくれる?」
唇を舐めながら‘追いセクシー’となる吐息まじりヴォイスで聞いてくる。
「…っ…出来るだけ…はぁ…い…全力を尽くしますっ」
「じゃあ…今夜は帰したくない…って言ってもいい?」
「はっ?今夜は…お泊まり…」
そこまで言ってラースの意図することが分かった。
「あ…ラース…間違えたみたい…慣れないので…ごめんなさい」
「大丈夫だよ。どんなユリアも新鮮でますます好きになるだけ…やり直しする?」
そう言ったラースは私の首に手のひらを当て
「ユリア…今夜は帰したくない…いい?僕の熱を受け取ってくれる?」
と言ったけど、テイク2はバージョンアップしてるじゃないか。質問がふたつだよ。
帰したくないにはイエスで、熱を受け取ってにはノーとか、反対に帰したくないにはノーで、熱を受け取ってにはイエスとか、有りなの?
いやいや、ややこしい駆け引きみたいなのを楽しむ経験値もないわ。二度目の人生どーんといきましょう。ラースなら大丈夫。
「…ラースの好きにして欲しい…ラースだったら大丈夫だと思う…」
「僕の好きにしていいの?」
「…うん」
「僕はいつだってユリアが最優先だよ?」
ドナにも言ってくれてたよね。
「だから…ユリアの気持ち、心が一番だよ。もちろん…体もね…」
そう耳に囁かれ、胸が大きくドキッと跳ね、お腹がきゅっとする。
「ラースの熱…」
「受け取ってくれる?」
「…ぅん…」
「僕の熱に溶けて、ユリア…僕も溶かして…」
続けて耳に囁きながら、ラースは私の髪のリボンをシュルシュル…と引っ張った。ドナ師匠…すっごいよ…
最初のコメントを投稿しよう!