びゅーん

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「条件は?」 「誰かと心身共、相思相愛…愛し合えば、その胸はユリアのもの」 「心身…」 「そうじゃ、心も体も繋がればええんじゃ」 「でも…そんなのいつのことかわからない…」 「それまでは一日1000回以上揉めば萎むことはない。それが条件じゃ」 「はぁ?一日1000モミ?」 「そうじゃ。異性に揉んでもらえば効果は倍増という特典はついておる」 「…つまり?」 「男がひと揉みすれば、自分で2回揉んだのと同じこと。毎日500回揉んでくれる男を雇ってもいいってことじゃな」 「それは…単純に揉めばいいからってこと?」 「うむ。物理的なもんじゃ」 「誰かと愛し合えば、揉まなくても萎まない?」 「そういうことになるな。じゃが、愛し合ういうたら揉むじゃろ?」 「…」 「さあ、時間がない。行くんじゃな?」 「…行く…どうやって?」 「なぁに、簡単なことじゃ」 そう言った爺さんは私から一歩離れると 「この杖が二度音を立てたら‘びゅーん’と言いなさい。それだけじゃ」 「…びゅーんって…ふざけてるの?」 「真面目な話じゃ。騙されたと思って…もうユリア嬢がもたん。さあ」 私と目を合わせることなく胸を凝視して、ゴツン、ゴツン…杖で床を鳴らす。その音は思っていたよりもずっと重い杖の音で驚いたけれど、私は言われた通り、半ばヤケクソで叫んだ。 「びゅーんっ」
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