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鼻血が出なかったことが幸いだと、私が産み落とした蜜と二人の汗が染み込んだシーツを背中に感じながら呼吸を整えていると、ラースが大きなバスタオルで私をくるんで抱き上げた。ぅっほっ…バスタオル一枚でお姫様抱っこ…
「ユリア?」
チュッ…怪しく笑っていたらしい私の額にキスしたラースが部屋を出る…ひぇぇ…ちょっとっ…私のあんなとこやこんなとこが見えるんじゃないの?
だが、こんな時間に誰もいるはずがなく、ラースはゆっくりと私の部屋に入りベッドに私を下ろした。そして
「少しだけ待ってね…待てる?」
と私の乱れた髪を撫でる。はいっ、待てますとも…コクコク頷いた私に
「いい子」
チュッ…唇を重ねてからバスルームへ消えた彼の後ろ姿を見送る…はぁ?ラースは全裸で部屋の移動したの?どういう感覚?
くたびれているはずの頭で考えているとラースがタオルを二枚手に戻って来て、私のバスタオルを広げると全身を拭いてくれる。
「あ…ありがとう…自分で…」
「僕のユリアが気持ち良く眠れるようにするのは僕の役目。ユリアはいつだって気持ち良くなってくれればいいんだよ」
タオルが温かいうちに上半身を拭いてくれた彼は、再びバスルームで温かいタオルを準備して今度は足を拭いてくれるのだが…
「そんなに…持ち上げちゃ…」
恥ずかしい…何もかも丸見えでしょ?
「こうしないと後ろ側が拭けない」
「恥ずかし…」
「じゃあ、後ろ向く?」
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