準備運動

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 腹をさすりながら7が部屋に戻った時、全裸のヨシュアが既にベッドで横たわっていた。腕に顔を乗せ、いたずらっ子のような顔で微笑んでいる。上背はあるものの真っ白い肌と出で立ちはやっぱり受、そのものだ。  ――ヨシュア様のケツを抱き潰してえ!  しかし当のヨシュアは、彼がベッドに横たわるなり「四つん這いになれ」と命令してきた。シレッとした顔で、バリタチ鉄の蕾にそのまま突っ込もうとしてくる。流石に驚いた7が「ちょっと待ってください!」と叫んだ。 「何だ。尻の中は洗っただろう」 「それだけじゃ入んねえって! あの……実は、俺もタチなんです」  キョトンとした顔のヨシュアは「あ、そう」とだけ言うと、再び鉄の蕾に突っ込もうとし始めた。必死のケツが逃亡を図る。 「ヨシュア様。男を受け入れる極上のケツってのは、皺ん所が縦になってんです」 「縦ェ? それは違うぞ、7。ダビデの星だろう」 「ダビ……ダビデの星?」 「そうだ。私が今まで抱いてきた男は全員、皺がダビデの星みたいになってたぞ」  7はタチの沽券に関わる問題だと、最高級の羽毛布団を思い切り叩いた。 「それは無理矢理やって、裂けちゃったからじゃないですか! っていうか、貴方もよくそれで痛くないですね」 「いや、痛いけど」  『何が悪いのか全く分からない』小首を傾げるヨシュアの肩を7が掴んだ。「ちょっと待ってください」それだけ言って、洗面所に走ってゆく。戻ってきた7は、ワセリンを持っていた。 「今日はこれしかないので、コイツでほぐしましょう」  途端にムスっとしだしたヨシュアが、美しい肢体をベッドから降ろした。サファイアブルーの瞳が嫌悪に染まっている。 「まさか、この私にほぐせと言うのか。やりたければ自分でやれ。面倒くさい男だな、もう勝手にしろ。私は男娼を呼ぶ」
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