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女の子にされちゃった
挿入。それはBL界における、結婚式のケーキ入刀と同義語である。多分。
想像より遙かにすんなりと挿入式が成功した事に、組み敷かれた7が困惑していた。急にやる気を出したヨシュアは「四つん這いになれ」と言わず、正常位で突っ込んできた。相変わらず『配慮? なにそれ美味しいの?』な状態であるが。
一応、名誉の為に断っておくが、ヨシュアは中々にご立派な雄の持ち主である。
「こんな感覚、初めてだよ。フフッ。面白いね、7」
「気持ち良いですか? ヨシュア様」
挿入したまま動かないヨシュア。バチボコにされると覚悟していた7は、小首を傾げた。ハチミツ色のブロンドにヨシュアがキスをする。そうして、7の顔を見つめたヨシュアは満面の笑みで答えた。
「いや。何が気持ち良いのか、サッパリ分からない」
「はい?」
――嘘だろ! どんだけ感覚が鈍いんだよ!
頬を赤らめた7は、組み敷かれたままおずおずと動き始めた。その度にヨシュアが「ほぅ、なるほど」等と意味不明な事を呟く。スンッとした表情の割に、雄の方はバッキバキだ。『この人、脳にバグでもあるんじゃねえか』と7は思った。
バリタチの7は、突っ込まれるのが初めての経験である。何とか動いているものの、下手なのは自分が一番よく分かってる。悲しげに顔を背けてしまった7。その手首を、ヨシュアが強く押さえつけた。
「なんとなく勝手は分かった。もういいよ、7。私が動く」
ようやく動き始めたヨシュア。今度こそバチボコ――思わず身構えた7の鎖骨を優しく噛む。
彼は腰を軽く引くと、入り口付近をねちっこくかき混ぜ始めた。
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