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幸せなはずの生活
「君の事を護らせて欲しい」
そう言われたのは25歳の時
結婚を視野に入れて同棲していた人と別れ少し経った時でした
年齢的にも気持ち的にも
《結婚》と言うモノを焦っていたのだと思う
深く考えもせず結婚前提に同棲を始めた人は
4歳下の後ろ姿だけなら女性と勘違いしそうなほど長い髪の人
実際あの長い髪が好きでは無かった
下手な女性より女性らしいその人の髪に
女性らしくない自分が浮き彫りになり劣等感を覚えていたのだと思う
入籍前の1年間の同棲
その中で何度も聞かされた言葉
「男女逆転の服装の方が似合う」
言われる度に見えない傷が増えていくのを感じていた
もっと女性らしくなりたい
髪を伸ばす努力もした
でもくせの強い髪を伸ばしたところで出来るものはアフロに近いボサボサの髪
それを周りが笑い、傷が更に深まって行った
そしてそのうちに見えない傷を増やすモノは…
言葉や態度だけじゃなくなって行った…
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