光の先へ

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畑に着いてよく見渡してみると所々にスライムや青虫、モグラに似た魔物なんかが居る。大きさはどれもサッカーボールくらいか。 しかーし素手で戦う程のスキルは俺にはない、なので手頃な枝を探して拾うと、試しに地面に叩きつけてみた。 「これは駄目だな」 真っ二つに折れてしまった。何本か拾って試していると全力で叩きつけても折れない、丈夫な木の棒を発見した。 「これでいくか、さてどいつからいくか……」 「一番弱いのはスライムですね、しかしスライムは打撃耐性があるので、次に弱い青虫がよいかと」 「そうか青虫と戦ってみるか」 俺は近くにいた葉っぱを食べてる青虫を叩く、 「うら」 怒った青虫が噛みついてくると全身に衝撃が走った。 「うっ!?」 何かが青虫の嘴を拒んでくれて噛みつかれなかったのだが、代わりに全身に衝撃が走ったのだ。 「くっそ」 続けて2回叩くとこちらに向けて口を開いた。嫌な予感がして距離をとると糸を吐いてきた。 「危な」 なんとか避けれた。近づいて2回叩きつけるとうねうねしていた動きが止まった……倒したのか? 「一応」 棒でつんつんしてみるが動かない、倒したようだ。 「ふう、倒せた」 気になってステータスを確認するとHPが2減って残り8になっていた。 「ねえ?アリエル、HPがゼロになるとどうなるんだ?」 「HPがゼロになってしまうと、次受けた攻撃は直接受けてしまいます。HPがある間でしたら防御フィールドが展開されて、傷つくことはないんですけどね。ちなみにこれも転生者特典であります」 「そうなのか」 「倒した魔物はいかがいたしますか、この世界の設定をリアルに解体するか、アイテムを落とすタイプにするか選べますが」 「グロいのは嫌だからアイテムを落とす方がいいかな」 「承知しました……主が了解したそうです」 青虫から粒子の光が放たれ、分解されると、糸とビー玉程の大きさの黒い小石に変化した。 「虫の糸となんだこの石は?」 「それは魔石ですね、魔力の籠った石で大きさや魔力量で価値が変わります」 魔物の大きさにより、小はビー玉、中はピンポン玉、大は野球ボールくらいの大きさの魔石を落とすそうだ。ステータスを確認するがレベルはまだ上がってない。 「青虫をあと何匹倒せばレベルが上がるのかな?」 「ルクスを鑑定してみたところ、あと9匹で次のレベルに上がりますね」 「あと9匹か、Lv5まで何匹倒せばよいやら」 「Lv5まではあと99匹ですね」 「そんなに!今日中に終わるかな……そもそもこの村に泊まる所なんてあるのか?」 「この村に宿屋はありません……、そうですねー……、ちょっと主と相談してきます……ルクスには難易度の調整のため、経験値取得10倍のスキルが与えられました」 「マジかー、よっしゃー、飼育小屋に寝なくて済むように魔物退治頑張りますか」 てか飼育小屋に寝ていいかわからんけどな。 俺は木の棒を持って次の青虫を探しに行く……見つけたぞ、木の棒で叩きつける、痛くはないんだがあの衝撃はいい気がしないんで青虫の攻撃を避ける、2回攻撃すると糸を吐いてきたので避ける、打ちつけてもう一度打とうとしたら噛まれてしまった。衝撃が襲う、もう一度打ちつけたら粒子になって糸と魔石を落としたので拾う。 村人のレベルが2に上がってる。最大HPとMPは20になっていて、残りHPは6でMPは10か。最大値が上がっても残りは変わらない仕様か、まあしゃーない、最大MP増えても魔法まだ使えないんだよなー……今後に期待しよう。さっきも今も5回で倒せた。おそらく青虫は5回で倒せるかもしれない。 「よし!次だ」 次の奴は、慎重に攻撃して避ける、攻撃して避ける作戦で倒せた。ノーダメージそして5回で倒せた。やはり青虫は5回で倒せる。 「次」 攻撃して避ける、攻撃して避ける、よし青虫くん君の動きは見切った、攻撃して避け……ん?糸を食らってしまった、ヤバイヤバイ、ネバネバして動きずらい。 「ぐわっ、うお!」 動きが阻害され2回もくらってしまった。残りHP2、次食らうとゼロだ。 「うりゃー」 2回打ちつけて倒した。 「ふぅー、危ない、ゼロになる所だった」 「そろそろ売りに行ってみてはいかがです?」 「そうするか」 俺は村唯一のお店に向かった。
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