光の先へ

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硬いパンを咀嚼しながら歩いてると門についた。噛んでると顎が痛くなってきたが腹減ったのでペースを落として少しずつ食う。 「おう、お前か、じゃ手を翳して」 ブルーオーブに手を翳すと青く発光し、職人とでた。 「職人か、じゃー通っていいぞ」 許可を得たので村を出る。道は二手に別れてて森に向かう方とぽつぽつと低木の生えた平原に別れている。 「町はこっちですね」 アリエルが先に行った方の平原の道を歩いて進む、歩いてたらパンを食い終わってHP5回復全快になりHP70になった。水を一口飲む。 「ぶはー」 パンだと5か、価格効果はいいが、もう一個丸々は食えんなー、時間もかかるし、やっぱ薬草が一番か、腹も膨れたし、天気もポカポカでこの辺りは喉かな所だ。魔物も見当たらないし、HUDに反応はないし。 「うお!?」 突然横から何かが突っ込んできて衝撃が走ると6のダメージを受けてしまった。よく見てみると小さな獣らしき何かが一瞬にして草むらに逃げこんでしまっていた。追いかけてみるが追い付けない、止まると今度は左右に飛び周りながら近づいてきて、素早い動きで周りをうろつき始めた。HUDに(しのび)イタチとでている。しめた、近づいた忍イタチに石の槍で突き刺す。 「キー!」 甲高い鳴き声を上げて怯んだがすぐに機敏な動きで飛び込んできた、7のダメージ。素早く動き回る忍イタチを刺すと忍イタチが飛びかかる7のダメージ。イタチに攻撃する、素早くて2発連続なんて入れられない、イタチの反撃を喰らってしまった。7のダメージ。イタチを刺すが早くて攻撃も避けれない7のダメージ、イタチを刺し、喰らう。7のダメージ、もう一度刺すと倒せた。忍イタチは6回で倒せるのか、残りHP28だ一気に半分以下になった回復するしかない、薬草を使ってHP60にする。残りの薬草は1個しかない。最大HPMPが80になっているので職業Lv6に上がったようだが。 「なぜ忍イタチはHUDに名前が出なかったんだ?」 「おそらく忍イタチはなんらかのスキルで隠れていたためかと」 「そうか、そんなスキルがあるのか、どうするかな……」 「……はいわかりました。ルクス、主からの言伝てです。村を出て、村の外での戦闘を経験したことにより、チュートリアルを終了する。最後の支援としてルクスに新たな職業を与える、だそうです。新しい職業はこちらになります」 固有職業 さすらい人 隠密Lv1 生活魔法/移動速度微アップ、ほぼ全ての武器微アップ、サブ職業(サブ職業の武器アップ状況も反映される) 「さすらい人か……」 「転職しますか?」 「ああ、頼む」 「主よ、この者に(つい)へと続く新たなる職業をお与えください……これでルクスの職業はさすらい人になりました」 ステータス画面を見てみると職人からさすらい人に変わっている。 「それではさすらい人について説明しますね、固有職業とはその人固有の職業で、さすらい人になれるのはルクスだけということです。そしてステータス画面からサブ職業をセット出来るようになりました」 「そうなのか」 さすらい人が俺固有の職業になるのか、さっそくサブ職業をセットしてみよう。ステータス画面を開き操作してサブ職業に職人をセットした。 「生活魔法は生活するうえで、便利な魔法を覚えるようになります」 確認すると生活魔法で火生成が使えるようになっている。おお、初めての魔法だ。やってみよう 「火生成」 体から何かが抜ける感じがして、指先からライターの火程度の小さな火が出てきた。 「おお、これが魔法か」 初めての魔法に感動する、まっ生活魔法だからなこんなもんだろう。MPが1減って 9になった。 「最後に隠密とは、屈みながら警戒して歩くことで、敵に見つかりにくなったり、敵を発見しやすくなるスキルです」 「そうか」 アイテムを拾う、忍イタチが落としたのはイタチの毛皮だった。鑑定で名前がわかるようになってた。 試しに隠密をやってみる、屈みながら道の方へ戻るが特に何も感知しない、道に出るとそのまま平原の中を道なりに隠密しながら進む。道中、木の棒と石を拾いクラフトでもう一本石の槍を作り、スライムゼリーを頬張りながら道を進む、甘酸っぱい、食べ終わるとHP65になった。移動速度微アップのおかげで屈みながら警戒して歩いても普段歩くスピードと変わらず平原の道を進んでいる。忍者みたいだ。 忍者になりきって道なりに進んでると向こうの道の端、草陰の中に赤い魔物の輪郭が見えたので止まる。あの形は……忍イタチか、草陰に忍イタチが後足で立って辺りを見ている。認知したら忍イタチの名前が浮かんだ。 「忍としてはまだまだだなイタチ君」 呟いても反応しない、一歩踏み込むと何かを察知したのか草陰に屈み辺りを警戒し始めた。だがまだ遠い、槍の射程距離まで近づいていると忍イタチはこちらに気付きしゃがんで待ち構えた。もう少しだ、射程距離まで進む……よしここまで来れば石の槍の射程距離だ、こっちに気がついているのに襲ってこない、まだ見つかっていないとでも思っているのか、こいつは目の前を通るくらいの距離まで行かないと飛び出してこないのかもしれないな、槍を放った。 「キー!?」 ビンゴ、怒った忍イタチが槍を生やしたまま向かって来た。早い!石の槍を構え、飛び掛かってきた忍イタチを刺してダメージを与えるが、すぐに体勢を取り戻してもう一度襲いかかる、6のダメージ、離れた忍イタチを刺すとまた襲いかかる、6のダメージ、攻撃し喰らう6のダメージ、もう一度攻撃すると倒せた。レベルが上がったおかげでダメージが減っている。残りHP42。 「すばしっこい奴だ」 忍イタチを5回で倒せるようになった。武器微アップの効果か、石の槍はあと36、69だ。 90/50
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