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◇ 兼高かつらは、離れたところから、燃える建物、渦を巻いて昇っていく大量の黒煙、辺り一面に舞い散る火の粉、次から次へと焼け出されてくる信者たちを無言で見つめていた。 サングラスに赤い火が反射している。 (あ、いた!) 信者たちの中に捜していた顔を見つけると、静かにその場を立ち去った。
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