君だから

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次の日の放課後。 昨日のことを気にかけたのか、校門にはいつも通りに身体を揺らす桜がいた。 「昨日はごめん。 勉強会してただけで、別に彼氏じゃないから」 俺に謝る必要なんてないのに、顔を俯かせて謝っていた。 「別に俺には関係ないから、謝らなくていいよ」 そう。俺には桜に彼氏がいた方が都合がいいんだ。 俺は足を帰路に進める。 「昨日、何か喋りたいことあったの?」 足が自然と止まった。   言いたかった。昨日のテストすらすら解けたんだって。 テスト絶対良い点になってるって、頑張ったんだよって。 でも、今の桜はきっとそんなんじゃ喜ばない。 「ごめん。忘れたわ」 そう作り笑いを桜に向けた。 ずっと俺といた桜は、絶対に俺の作り笑いを見抜けると分かっていたのに。 「ずっとこれからも校門で待ってるからね!」 俺は桜の叫ぶ声を背中で聞いた。
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