君だから

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俺はそれからも千南ちゃんによく勉強を教えてもらったお陰で、中学3年になることができた。 そして、桜と同じクラスになった。 桜は同じクラスになると、以前よりも俺に引っ付いてきた。 移動教室も、休憩中も。 「朔、一緒に帰ろう!」 桜は遊びと言ったらカラオケで、桜はJ-POPが好きだった。 流行りの曲を全力で歌う。 ストレス発散ってやつだ。 桜は絶対に俺にも歌えと言う。 俺は歌うのが好きじゃない。 もちろん、音楽を聞くのは好きだし、流行りの曲だって知ってる。 だけど、俺は歌が上手くないんだ。 特に歌が上手い桜と行くと余計に下手さが際立つから、1曲も歌いたくない。 どうしてもと執拗い場合は、子供の頃聞いてたアニメの主題歌を歌う。 子供がよく見るアニメの曲というものは、音痴でも上手くなさをカバーできる気がするからだ。 そして2時間。 桜のストレス発散に付き合ってから、桜は俺の部屋まで俺を引きずると、絶対に宿題が終わるまで帰らないという鬼畜のような時間を過ごすのだ。
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